※この記事はHPのプレリニューアル中に書いた過去ログの再掲です。
お盆の初日、数か月ぶりに帰省した息子(県外で一人暮らし・ギタリスト兼作曲家の卵)と一緒に実家に顔を出しました。
そこへ向かう車中、息子が自作の曲のデータをカーステレオに繋いで聞かせてくれました。それがもう良いのなんのって…(ノД`)・゜・。(感涙)
親の欲目を差し引いてもガチで上出来!!
彼なりの戦略をちりばめ、こだわり抜き、バラエティーに富ませた曲の数々に感動するやら圧倒されるやらでもうもうお母ちゃんテンションだだ上がり!
「あんた、ほんと凄いねぇ!!」
「天才かッ!!!」
と素直な感想を叫びながらドライブしました(´艸`*)
昔の彼は自己卑下が強烈で、なおかつ悩みにハマるとなかなか抜けられない性分でした。
よく悩み相談に乗ってあげていましたが、たいへん生き辛そうでした。
それが一人暮らしをきっかけにどんどんめきめき成長し、今ではカウンセラーの私が舌を巻くほどの人生の名言を繰り出すほどに!
最近では私の方が「こいつならどう考えるかな?」と尋ねてみたくなり、相談めいたことを投げかけることもしばしばです。
その日も、話題は次第に深い話に。
彼は「音楽」私は「漫画や絵や小説」と畑は違いますが、クリエイティブな活動という点では同じ。共通点も多かろうと思い【創作】について色々質問してみたところ、こんな答えが返ってきました。
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「俺が思うに曲作りってさ、
【もう完成された曲】っていうものが目に見えないどこかに在ってさ、それを捕まえて表現することだと思うのよ。
この曲(と、ちょうどカーステレオから流れてきた彼一押しのバラードを指す。それはかなり複雑なコードや編曲やミキシングを施した素晴らしい楽曲でした)だって、
突然『降りて』きて、そこからは15分でできちゃったもん。
頭の中に在るこれ(=完成された曲)をどうにかこうにか、
いかに完成された曲そのものに近づけていくかっていう作業が作曲だと思う。
だから自分で作っているというよりは【作らさせてもらっている】って感覚。
たまたま俺のところに『降りて』きてくれたこの曲を作らさせてもらえているって感じかな。
だから頭使ってないし、ありがたいなぁって思って作ってる。
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これとほぼ同じことが書かれた本を私は持っています。
ベストセラー作家のエリザベス・ギルバート※は、
自著『BIG MAGIC ~「夢中になる」ことから始めよう~』の中でこう語っています。
「インスピレーションという生き物は、それを表現しこの世に形あるものにして生み出してくれる人間を常に探し求めている」
「創作に携わる人間は、インスピレーションのしっぽを捕まえたら絶対に離さずそれをたぐりよせるのだ」
(どちらも意訳)
※代表作は自身の体験を綴り後にジュリア・ロバーツ主演で映画化された『食べて、祈って、恋をして』。『BIG MAGIC ~「夢中になる」ことから始めよう~』は自己啓発系の本ですが、創作に関わる人だけでなくあらゆる人にお薦めしたい本です。
私自身も、漫画や小説や絵を描く中で、こうした感覚を何度も体験しています。
物語や絵はすでにこの世のどこかの次元に存在していて、ある瞬間…大抵はなんて事の無い日常の一コマで…インスピレーションという形でやって来ます。
私の場合、
一枚絵ならその完成形が一瞬バッと瞼に焼き付きます。
漫画なら細切れのページや場面がまるで今目の前でその漫画をぺらぺらとめくっているかのように「視えて」きます。
もしくはキャラクター同士が私の頭の中で「勝手におしゃべり」を始めて台詞や場面がどんどん展開していきます。
それが始まったら、やることはただひとつ。
すぐにメモとペンを手に取り、絵や漫画のコマ割りや台詞を「即座に」書きつけるのです。
それが叶わない場面(運転中とか買い物中とか)は忘れないように必死で覚え、忘れないうちに必ず書き出します。
インスピレーションは気づかなかったり後回しにするとあっという間に消えて無くなってしまうからです。
※ちなみに、ワイヤークラフト作家としてクリーマで活躍している雄二も、インスピレーションによって新作デザインを創り出しています。
彼はインスピレーションが来ると食事中でもすぐにメモに描きつけますし、脳内に届いたイメージをはっきり視ようと虚空を見上げて固まっていますww
それはさながら「餅投げ」のよう。
目の前に飛んできたら、それが餅であろうが、お菓子であろうが、メロンパンであろうが、おっさんのパンツであろうが(!?)、はたまたおひねりであろうが、
とにかく四の五の言わずに手を伸ばしてキャッチ!それが鉄則です。
なぜ自分の所に飛んできたのかや、コレが一体何の役に立つかは後でゆっくり吟味すればよし。
それは今この瞬間にしか振って来ない特別なモノだから。
偶然を装って届けられる素晴らしいメッセージだから。
あなたを見込んでやってきたギフトだから。
これはなにも創作(ものつくり)に限ったことではありません。
仕事のアイデア、人付き合いの悩みの解決策、この服を買った方がいいのか否か、といった日々の暮らしに直結した判断やアドバイスや、
人生を楽しくする閃き、自分らしく生きる道、これから自分が何をすればいいのかも、
インスピレーションは教えてくれます。
何となく浮かんだこと、ふと思いついたことは、ぜひメモする習慣をつけてみて下さい。初めは意味が分からなくてものちのち役に立ったり、その使い道が分かってきます。
(おっさんのパンツは捨てるの一択でいいですけどね)
きみこ